新年明けましておめでとうございます。
このたび、2025年1月1日付で代表取締役に就任いたしました須藤正樹でございます。皆様には、日頃より当社グループの事業活動に多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

 

2024年は、石川県能登半島での地震をはじめとする自然災害が各地で発生し、社会全体で復興への取り組みが求められた一年でした。また、国内外で政治経済の変動が加速する中、私たちの事業環境にも影響が生じています。そのような中、当社にとって大きな節目となったのは、ファイメクス株式会社を完全子会社として当社グループに迎え入れることができたことです。このM&Aにより、私たちの事業基盤が強化され、さらなる成長機会が生まれました。本件はひとえに関係者のご支援とご協力の賜物であり、深く御礼申し上げます。

 

2024年12月期の当社グループの業績につきましては、前年度に引き続き、上市済み品目からのロイヤルティ収入が順調に増加しました。導出済みプログラムや共同研究の進展に基づく収入もあわせ、連結売上高予想として創業以来最高額である3,135百万円を見込んでおりますが、一部の契約一時金の期ずれにより期初の計画は未達となり、2023年12月期に引き続いて2期連続で通期業績予想の下方修正を行うこととなりました。誠に遺憾であり、株主様、投資家の皆様をはじめ、関係各位にご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。

 

前期および前々期の経験を踏まえ、本年より、私たちは新たな執行体制の下、当社の成長性と収益性の拡大に全力を尽くしてまいります。2025年は、具体的には以下の3つを当社の成長戦略における重点施策として取り組んでまいります。

 

  1. 創薬バリューチェーンの強化:神経・がん領域を柱に、標的タンパク質分解誘導薬剤等を含む、創薬モダリティの拡張への投資を拡大してまいります。
  2. 開発パイプラインの拡充・最適化:新たな開発候補品の創出に全力を注ぎます。臨床開発は資金と提携先を確保して実施することとし、事業費用の適切な管理に努めます。
  3. 事業収益の拡大・早期化:パイプライン型とプラットフォーム型をハイブリッドさせた事業モデルにより研究段階から収益を上げ、収益基盤のさらなる安定化を図ります。

 

私たちは「イノベーションの力で、いのちに陽をもたらす」というミッションを掲げています。また、私たちのビジョンは「難病に苦しむ人々を救う革新的創薬のトップランナー」となることです。そして、私自身もかつて、ある稀な疾患を患った経験があります。幸いなことに、先進的な医療によって生命と生活を取り戻すことができ、その経験から一人でも多くの患者さんに、一刻でも早く、新たな治療薬を届けたいと願うようになりました。「患者第一」、「信頼」、「探究」、「挑戦」というバリューを胸に、 私たちは、難病に苦しむ人々のもとへ新薬を届けたいという熱い想いを抱いています。患者さんを第一に考え、信頼されるパートナーとして、サイエンスを極め、常に新たな挑戦を続けてまいります。

 

株主・投資家の皆様、そして何よりも患者さんの期待に応え、社会に貢献できる企業を目指してまいります。今後とも、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

この新しい年が、皆様にとって幸多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

ラクオリア創薬株式会社
代表取締役 須藤 正樹