このたび、当社の導出先である株式会社AskAt(本社:愛知県名古屋市、社長:古田 晃浩、以下「AskAt社」)は、AskAt社のライセンス先であり、英国においてカンナビノイド CB2 受容体作動薬(化合物コード:RQ-00202730/AAT-730/OCT461201、以下「CB2作動薬」)を開発する Oxford Cannabinoid Technologies Holdings plc(本社:英国・ロンドン、CEO: Clarissa Sowemimo Coker、以下「OCT社」)が、英国医薬品庁(Medicines Healthcare products Regulatory Agency、MHRA)および倫理審査委員会(Research Ethics Committee、REC) に対して、CB2作動薬の第Ⅰ相臨床試験(以下「フェーズ1試験」)実施にかかる治験申請を行ったことを発表いたしました。

OCT 社は、化学療法誘発性末梢神経障害(以下「CIPN」) を主な適応症としてCB2作動薬の臨床開発を進めることを計画しており、フェーズ1試験は今第1四半期中に開始される見通しです。OCT社によりますと、CIPNのグローバルの市場規模は2020年において16.1億米ドル(約2,170億円/1米ドル=135円)であり、2027年には23.7億米ドル(約3,200億円/1米ドル=135円)に達すると予測されています。

当社は今後も引き続き、AskAt社との連携をより強固にし、開発支援並びにサブライセンス支援を継続して実施し、ヒト用医薬品および動物用医薬品としての価値の最大化に努め、今後の収益確保と企業価値の向上に取り組んでまいります。

以上

AskAt社およびOCT社の公式発表につきましては、以下記載のウェブサイトをご覧下さい。

【ご参考】
OCT社について:
OCT社は、カンナビノイド関連医薬品に特化した研究開発を主体とするOxford大学発のバイオファーマであり、痛み、がん、炎症性疾患、神経疾患などの治療薬の創出を目指した事業会社です。2019年9月、AskAt社から日本を除く全世界を対象としたCB2作動薬に関する実施権の許諾を受け、医薬品としての上市を目指して研究開発を進めております。同社は2021年5月にロンドン証券取引所に上場しております。

CB作動薬について:
カンナビノイド受容体の一つであるCB2 受容体は、近年、基礎研究において目覚ましい進展があり、神経因性疼痛、がん性疼痛、アルツハイマー病 、パーキンソン病、糖尿病等に関与していることが解明されつつあり、これら疾患治療薬のターゲットとして注目されています。カンナビノイド受容体には CB1とCB2の2つが知られており、それぞれ異なった臓器や組織において特徴的 な薬理作用を持ちます。これまでに数多くのCB2作動薬が 複数 の製薬会社で創製されてきましたが、CB1受容体を介する中枢性の副作用を分離し、忍容性を担保する特性をもった医薬品の開発には未だ至っていません。当社は、優れた選択性を有しCB2に基づく薬理作用を持つ化合物としてRQ-00202730を見出し、2015年11月、AskAt社との間で、CB2作動薬の権利売買に関する契約(以下「本契約」)を締結しました。本契約に基づき、当社はAskAt社がRQ-00202730により得る収益の一定割合を受け取る権利を保有しております。