本日、当社の導出先であるHK inno.N Corporation(本社:韓国ソウル市、代表取締役:Dal-Won Kwak、以下「HKイノエン社」)は、当社からHKイノエン社へ導出した胃食道逆流症治療薬tegoprazan(韓国販売名(韓国登録商標):K-CAB®、以下「tegoprazan」)につきまして、マレーシアを対象とした製剤供給契約(以下、「本契約」)を締結したことを公表しましたので、以下のとおりお知らせいたします。

このたび、HKイノエン社が本契約を締結しましたのは、マレーシアのPharmaniaga Logistics Sdn Bhd(本社:マレーシアセランゴール州シャー・アラム、以下「ファーマニアガ社」)です。ファーマニアガ社は、マレーシア国内で最大規模を誇る医薬品関連企業であり、今後、同社の販売力を背景にtegoprazanの東南アジア地域における展開がさらに加速することが期待されます。

Tegoprazanは、当社が創出したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(PotassiumCompetitive Acid Blocker : P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤です。P-CABは、胃食道逆流症治療の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なるメカニズムで、PPIよりも速やかに、かつ、持続的に胃酸分泌を抑制するという特長を持つ新世代の新酸関連疾患治療薬です。Tegoprazanは、HKイノエン社により販売名「K-CAB®」として2019年から韓国で販売されており、2021年の韓国国内売上(院外処方実績)が1,096億ウォンに達する大型製品となっております。
東南アジア地域においては、既にインドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、シンガポールにおいて承認審査中の段階にあります。本契約の締結によってマレーシアが対象地域に加わったことで、東南アジア経済規模の上位6カ国の全てに進出することとなりました。

本契約の締結に伴って当社が受け取る一時金収入はございませんが、当社は、HKイノエン社とのライセンス契約に基づき、製品供給に伴ってHKイノエン社が受け取る収益の一定割合を受け取る権利を保有しております。

当社は今後も引き続き、HKイノエン社との連携をより強固にし、開発支援並びにサブライセンス契約支援を継続して実施し、tegoprazanによる胃食道逆流症治療の選択肢を広げることで、患者さまのQOLの向上に一層貢献できるよう努めてまいります。