このたび、当社連結子会社のテムリック株式会社(以下「テムリック」)とSyros Pharmaceuticals Inc.(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、以下「シロス社」)は、レチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン/TM-411/SY-1425、以下「タミバロテン」)に関するアジア地域を対象とするバイオマーカーライセンス契約を締結いたしましたのでお知らせします。タミバロテンは、テムリックがシロス社に導出した薬剤です。

テムリックは2015年9月に、北米および欧州におけるタミバロテンの癌治療薬としての開発販売権をシロス社に許諾するライセンス契約(以下「タミバロテン ライセンス契約」)を締結しており、現在シロス社はシロス社の開発したバイオマーカーを用いてタミバロテンの癌治療薬としての開発を行っております。テムリックはシロス社の開発の進展に伴い、契約一時金の受領の他、開発段階に応じたマイルストン及び発売後のロイヤルティを受ける権利を得ております。

このほど、シロス社によるタミバロテンの開発が順調に進捗している状況を踏まえ、テムリックは、シロス社が開発したRARA陽性または陰性を判定するバイオマーカーの特許とノウハウに関する日本・中国を含むアジア地域を対象とした独占的実施の許諾を受けることになりました。本契約を受け、テムリックは、タミバロテンの治療効果が期待されるRARA陽性患者を予め選別するバイオマーカーの特許やノウハウの使用が可能となり、シロス社が米国で実施中の臨床試験群と同様の開発プロトコルも含めて、タミバロテンのアジア地域での導出活動を今後展開できるようになります。

また、シロス社のバイオマーカーを使用したタミバロテンの癌治療薬としての開発の進展に伴い、タミバロテン ライセンス契約における許諾地域を、従来の北米、欧州に加え、南米およびオセアニア等を追加することで、テムリックとシロス社は合意し、このほど、タミバロテン ライセンス契約の修正契約を締結いたしました。

これらの契約の締結により、テムリックとシロス社は、バイオマーカーに基づくタミバロテンの価値最大化に向け、より一層連携を強め、世界各地の多くの患者様に同薬をお届けできるよう鋭意努力してまいります。

以上